愛知県一宮市多加木1丁目3-23
営業時間:9時~18時 月〜金
「グリーンホテルYes長浜みなと館」様
滋賀県 長浜市

お客様のご要望
お客様は、滋賀県長浜市にあるホテル「グリーンホテルYes長浜みなと館」様。
https://www.nagahama-minatokan.com/
今回は、琵琶湖の景観を楽しめる半露天風呂付き客室の既存檜風呂の入れ替えをご希望でした。既存の樽型浴槽は古く、乾燥 割れを繰り返していました。そのため、乾燥割れを繰り返すことなく、入れ替えしやすく、管理しやすい檜風呂をご希望されました。また、既存の樽型浴槽は昔、ホテルの大改修の時に屋外からレッカー搬入されたもので、屋内からは搬出も搬入もできない大きさでした。また、屋外には目隠しが設置されており、屋外からも搬入出できない状態でした。この限られた状況を解決することが大きな課題であり、お客様のご要望でした。
設計のポイントと課題
現場調査による搬入ルートの検証と浴槽形状の設計
まず初めに、既存浴室の現場調査に伺いました。やはり屋外からの搬入はできないことが条件となりました。客室入り口から浴室までの通路をすべて測量し、有効寸法による現況測量平面図を作図しました。
事務所にもどり、CAD図面データに落とし込み、CADで搬入ルートの検証をはじめました。現地組み立てせず に、工場製作した完成品を搬入できる最大の大きさを検証しました。浴室に設置できる大きさでかつ、搬入できる形状と大きさを仮に決めました。ここで仮に決めた浴槽サイズで本当に搬入と設置作業ができるか搬入シミュレーションを行いました。
現地組み立てする計画も考えたのですが、施工費用のアップ、工期が長くなる、浴槽の品質を考慮し、工場製作するようにご提案しました。将来の入れ替えを念頭に入れてもその方が良いと考えたからです。
強風による乾燥割れ対策
このホテルのある琵琶湖近辺は風が強く、特に冬場は乾燥と強風が吹く場所でした。浴槽のある浴室は半露天風呂のため、既存の浴槽は直接風が当たる側面が乾燥割れしていました。
この乾燥割れ対策が大きな課題でした。建築的に改装すると膨大な費用がかかります。そこで浴槽側で乾燥対策を考えました。浴槽の側面を二重構造にして、浴槽本体に直接風が当たらないようにし、浴槽が強風乾燥で割れないように工夫しました。その後数か月経過しましたが、いまだに乾燥割れしていないとのことです。
施工を終えて

琵琶湖沿いに建つホテル。オーシャンビューのお部屋にはおしゃれな檜風呂が最適です。 既存と比べて浴槽の形状を変更することで間仕切りを解体せずに搬入する計画とし、湯量も削減しました。また既存檜風呂は床に直置きで斜めに設置されていた為、新規檜風呂では簡易的な基礎で嵩上げして水平に浴槽を設置し、換気を促すことで長持ちするように工夫しました。 檜風呂の形状変更に伴い、檜の水栓ライニング台を浴槽横に設置することで、シンプルなデザインとしました。檜ライニングは点検口があり、取り外しも可能で将来のメンテナンス性にも配慮しました。






















